第4章まで読んで下さりありがとうございました。
「おしまい」で終わらせましたが
あれから数年、
第五章からはその後の気持ちをほんの少し書かせていただきます。

言っておきますが私は農作業のひとつひとつは嫌ではないのです。
忙しすぎて仕事に追われる恐怖感が嫌なのです。なのでそこを改善すればいいのです。
そして農業という職業をとても素晴らしい仕事だと思っています。

でもでも。
そう思っていても自分に向いているのか?好きかというと、約20年経った今でもまだまだ疑問。
ただ、やっている限りは絶対にいい作物を作りたいしお客様にも喜んでいただきたいと
心から思っています。

それを踏まえてこの話を書きます。

私達夫婦は二人三脚での農作業と農業経営のため、いつも話し合っています。
意見が対立し、大きな声をあげることもしばしば。
例えば栽培に関して。
超繁忙期は4ヶ月くらいですが、日の出前から日没まで必死に作業しても間に合わない時もあります。
家事もままならず、睡眠時間も少なく、休日も無しなので頭の中も心の中も煮詰まってしまいます。
そんな時、私はもっと楽な方法を取り入れて欲しいと思ってしまいます。
でもそれでは今の品質が保てなくなる。
しかも間に合わないからといって雑な仕事は決してできません。
だったらもう少し面積を減らしててはどうか、などと言い出してみたり。
でも、それらをしたら今の経営が成り立ちません。
もう頭の中がグチャグチャになり主人と言い争いになってしまうのです。

おまけに私は「農業なんてやりたくなかったのに!」と
未だにこのズルい言葉を主人に豪速球でぶつけてしまいます。

経営スタイルに関しても色々と私の役割も多いので考えてしまう事もあります。

輪をかけて、せっかく稼いでも出費が多いと経理を担当している私は経費節約を願い出て対立。
「私は我慢してもあなたのやりたい事はやるのね」と、またズルい言葉を使ってしまいます。
主人の学ぶ姿勢にも疑問を感じ
あなたは何者になりたいの?と
首を傾げる事もしばしばあります。

そんな時、転職したとかパート先を変えたという人の話を聞くと、とっても羨ましくなります。
時折、求人広告を見て、あーこの仕事いいなーと思う時もあります。

私の場合、
この仕事が辛いから、嫌だから辞めます=離婚
です。

主人が私の代わりを雇って私は辞めるという選択肢もあるかもしれませんが、それはとても難しい。

「離婚」この文字が頭に浮かぶと主人が就農したいと言い出した時の事が頭に浮かびます。
第1章でも書いた「農業は嫌でも主人の事が嫌いになったわけではない」という気持ちです。
なので
離婚は無い=農業を続ける
なのです。とても究極な話ですが、笑
辛い時は何年経っても振り出しに戻っています。


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