第4章まで読んで下さりありがとうございました。
「おしまい」で終わらせましたが
あれから数年、
第五章からはその後の気持ちをほんの少し書かせていただきます。

今現在、自分たちが所有する農地はありません。
全て地主さんのご厚意で借地しています。
なので、契約が切れたら返すのは当然の話です。
私達もそれを理解、納得した上で農地を借りています。

借りている期間は、その畑で最高の作物を育てるため
当農園では「土づくり」を行っています。
それはHPにも書いてありますので、読んでみてください

ある畑の話です。
10年以上かけて連作障害が酷かった畑の土を良い状態にしてきました。
でも地主さんのご都合で返すことになってしまいました。
やっと少し納得ができる状態に仕上げてきたのに。
その時の主人の喪失感はとっても大きかったと思います。そんな主人を見ていて私もとても辛かったです。

でも、これは仕方のないこと。
気持ちを切り替えて別の畑を借りられるよう、
農協に相談しました。

すると、なんてことでしょう!
お返しする畑とほぼ同じ面積の畑が借りられるという話がきました。
しかも地主さんは就農するときに育苗を教えてくださった大恩人なのです。
高齢のためすいか栽培を辞めたというのです。
なんと素晴らしいご縁なんでしょう!
奇跡です!
この奇跡に夫婦で喜びました!
この畑を大切に使わせていただきたいと強く思いました。

新しく借りた畑の隣りには地主さんのお宅と家庭菜園があります。
野菜はほぼ自給率100%なのでは?と思うくらい色々な作物を作っておられます。
私たちがすいかの仕事をしていると地主さんご夫婦が野菜のお世話をしたり収穫している姿を見かけます。時には畑で夫婦喧嘩をしているのも見かけます、とても微笑ましいです。
私はそんな姿に憧れます。
地主さんご夫婦も若い頃は今の私たちの様に全力ですいか栽培をしていました。
いずれ私も年をとったらあんなふうに夫婦元気で老後を過ごせたらいいなと。
この畑を借りることができたおかげで良い目標ができました。


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